これまでに開催された綾東句会の秀逸作品を紹介します。
(2022年5月13日更新)
[選句方法]
投句された全ての俳句の中から、自分の作品以外で良いと思うものを決められた数だけ選び出して投票された結果の秀逸作品です。
◎第1回 季題 新松子(しんちじり) 平成29年7月1日
新松子(しんちじり)つけた枝差す瀬戸の壺
◎第2回 季題 左義長 平成30年1月13日
左義長(さぎちょう)の炎に託す平和の世
◎第3回 季題 木蓮 平成30年4月14日
白木連(はくきれん)の蕾(つぼみ)輝く透ける青
◎第4回 季題 氷水(かき氷・夏氷・氷売・氷店) 平成30年7月14日
かき氷歯に沁み想う幼き日
◎第5回 季題 渡り鳥 平成30年10月13日
夕日受け岬見下ろし鳥渡る
◎第6回 季題 福寿草 平成31年1月12日
眩(まぶ)しさと薫(かお)る風呼ぶ福寿草
◎第7回 季題 「薄氷(うすらい)」 平成4月13日
薄氷に季節(とき)を感じる朝の行(ぎょう)
◎第8回7月13日(最優秀作品2句)
季題 「夏の夜」
湯上りにうなじ艶(なま)めし蚊帳(かや)恋し
季題 「蝉」
嵐とて儚(はかな)き身なら鳴き通せ
◎第9回 11月16日吟行 水元公園で季題「秋」
11月17日選句
どこまでも歩きたくなる草紅葉(もみじ)
◎第10回11月17日 季題「節分」
節分の 幟はためく 鳥居かな
◎第11回4月11日 季題「霞」「菜の花」「雲雀」
菜の花の道を辿りて遠出かな
◎第12回 令和2年7月11日 季題「合歓の花」「蛍」「当季(夏)雑詠」
夕まぐれ淡き彩り(いろどり)合歓(ねむ)の花
懐しい母の装い(よそおい)合歓の花
◎第13回 令和2年10月10日 季題「流れ星」「柿」「当季(秋)雑詠」
風の盆菅笠(すげかさ)隠し三味(しゃみ)の音
◎第14回 令和3年1月16日 季題「凩(木枯し)」「鏡餅」「当季(冬・新年・七種)雑詠み」
後ろ(うしろ)向き 一(ひと)吹(ふ)き過ぎて 襟立てる
◎第15回 令和3年4月17日 季題 「桜餅」 「藤」 「当季(春)雑詠み」
秀逸作品2作品
吹かれては縺(もつ)れて遊ぶ藤の花
ひっそりと愛(め)でる花見も小粋かな
◎第16回 令和3年7月17日 季題 「涼し(涼風)」 「花火」 「当季(夏)雑詠み」
秀逸作品
風はこぶ微(かす)かな響(おと)は遠(とお)花火
特別優逸作品
太陽を背にまく水の小さき虹
◎第17回 令和3年10月16日吟行 国土安穏寺で句を詠む
秀逸作品
①別れ蚊や誰刺すのやら迷い飛び 和宏
②安穏寺御手植に赤蜻蛉 正治
上句選句結果同票でしたので主宰にて①を最秀逸と成りました。
◎第18回 令和4年1月※選句会は書面にて開催 季題「落葉」「冬季(冬・新年)雑詠み」
秀逸作品
①彩(いろど)りの落ち葉踏み締め老いの杖 政雄
②ならひ風立ちて蕎麦屋の幟(のぼり)舞ふ 和宏
上句選句結果同票でしたので主宰にて②を最秀逸と成りました。
◎第19回 令和4年4月16日開催
朝靄にうぐいす鳴きて水面揺る 和宏