〈綾瀬東町会 防災ニュースレター〉
第1号
足立区から「洪水、内水、高潮ハザードマップ」が配られていますが、皆さんご覧になりましたでしょうか? 街の中を歩いていて、電柱に赤い線の印があって、予想される最悪の時の浸水の深さが示されているのをお気づきになられたでしょうか?
台風シーズンを前に綾瀬東町会では、執行部の役員の皆さんを中心としたメンバーで、これらの気になる点について確認のために「中川水再生センター」に視察に行ってまいりました。東京都下水道局の皆さんから、私たちの危惧している点についてお話を伺ってまいりましたので、大切なポイントをいくつかお伝えしたいと思います。
中川水再生センター屋上にて
◎綾瀬東町会の下水道の経路について
汚水は 中川水再生センターへ集まり、処理
雨水は 加平ポンプ所に集まり、綾瀬川へ放流
◎ハザードマップにある利根川の氾濫とは
1000年に一度有るか無いかの最悪の事態を想定したもの。利根川で一度に150カ所破堤し、その内32ヶ所程度が私たちの地域に影響すると考えられています。
◎加平のポンプ所を含め、時間雨量50㎜程度の雨に対応できる排水能力があります。
しかし、下水道に集められた雨水は加平ポンプ所から綾瀬川に排水されますが、この時に綾瀬川の河道が満水あるいは堤防に損傷箇所があれば排水することができません。
最悪の氾濫が起きた時には、河道の水位が下がり堤防の状態が確認できた時または補修が終わった後に排水作業が始まります。ここまで約5日を要するとのこと。
浸水継続時間が1週間以上2週間未満とされているのは、こうした理由からです。
また、水と一緒に流れてくる土砂やごみなどの影響については、調査中とのことです。
◎ハザードマップから読み取れること
・荒川、利根川または綾瀬川や中川が氾濫した時で、状況は大きく変わります。主に綾瀬川の堤防が大きな連続した壁のようになっていることで水の流れが遮られるからです。
・地域にある綾瀬小、東加平小、東綾瀬中など避難所に指定されている所も、早期立ち退き避難の検討が必要な区域にある水害時避難施設とされています。
さらにどの川が氾濫するかによって変わりますが、避難所として使用出来るのが3階以上であったり2階以上であったりとで、避難できるスペースも限られています。
・忘れがちではありますが、高潮による浸水被害も相当大きく、利根川氾濫に匹敵するので油断してはいけません。
◎自分でしておくべき備え
① 大きな被害が予想される災害が迫っていると考えられるときは、行政の発表を待たずとも可能であれば安全な地域に向けて早期の避難を開始する。
② 他の地域への避難が難しい時には、なるべく上の階へ移動している。
③ 自宅での避難(在宅避難)を想定しているときには、備蓄品はなるべく1週間から10日以上を備えておく方がよい。その際には消費備蓄(ローリングストック)をお勧めします。これは地震への備えとしても共通することです。
◎最後に
一度大きな浸水被害を受けてしまうと、住宅のみならず電気、上下水道、ガス、商業施設などの社会インフラが復旧して、普段の生活が送れるような状態に戻るには相当な期間を要してしまいます。
行政はこうしたことが起きないように様々な治水、施設の耐水化等進めていますが、私たちも自分で出来る備えをしておくことが大切です。 避難を始めるタイミングやどのように避難生活を送るか等含め、考え、決めておきましょう。
↑足立区ホームページ 「大規模水害で足立区が沈む。」より
文責 総務部長 金子秋夫
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